一:
妹の美雪が、仔犬になった。春の身体検査で変態因子が見つかったのだ。
学校から電話がかかってきたとき、家にいたのは僕ひとりだった。父さんも母さんも朝から晩まで働いているから、家のことは自然、僕に回ってくる。
(恥ずかしいなあ)
美雪を迎えに行きながら、考えていたのはそれだけだった。仔犬というのは変態少女のことで、家族からそんなのが出たとなると世間体が悪い。帰り道、どこかに捨ててしまおうか??そんなことを考えていた僕は、公園や橋の下などソレっぽい場所をキョロキョロ探していた。
けど。
「お兄ちゃん……」
ぽかぽか暖かな職員室で仔犬になった美雪と対面した瞬間ビビッと雷が落ちて、それまで考えていたことなど吹き飛んでしまった。
制服を剥ぎ取られて裸になった妹は、明るい窓辺に行儀よくお座りしていた。茹蛸のように赤らんだ頬にポロポロ涙をこぼし、細い肩を震わせて、縋るような目つきで僕を見上げている。
胸がキュン! となった。
すぐにドキドキし始めた。
顔が熱くなり、頭のうしろがカァッとなって、居ても立ってもいられない気分になる。
(か……可愛い……)
生意気で口うるさくて、いなくなってしまえばいいのに、と思っていた美雪が、たまらなく愛おしく見えた。春の陽射しを浴びた肩や太腿が、淡い桜色に染め上げられて瑞々しく輝いている。肩の辺りで切り揃えられた栗色の髪はキラキラと光り、生まれたばかりの天使のよう。プルプルと震える身体は思わず抱き締めたくなるほど小さく、スラリとした腕や折り曲げられた脚は触っただけで壊れてしまいそうに細い。
首に巻きつけられた紅革の首輪が、よく似合っていた。窄めた腕の下で、桜の蕾のような乳首が震えている。スッと線を引いたような鎖骨も綺麗だった。本当にこれが、あの美雪なのか??なんだか全然違って見える。
「助けて、お兄ちゃん……私、犬じゃない……犬なんかじゃない……」
声も違っていた。しっとり潤んで佳弱く震え、胸にズキンと突き刺さる。グスグス鼻を啜り上げる音も、ヒック、ヒック、としゃくり上げるリズムも、別人のように愛らしい。
「騙されてはダメよ。この仔は犬なの」
傍にいた女の先生が、ぼうっとしている僕の鼻先に一枚の紙切れを突き出してきた。仔犬証明書だ。難しい漢字がたくさんつかってある文面の下に、大きなキスマークのような紅い染みがついていた。これは、と先生を見上げて訊ねると、視界の端で美雪がハッと息を呑み、慌てて顔を背ける。
(か、可愛い!)
さらりと揺れる髪が可愛かった。窄められた肩が可愛かった。火を噴くかと思うくらい真っ赤になる頬が、茹だったように赤らむ耳朶が、しなやかに捻れた脇腹に浮かぶ細波のような肋骨の筋が??床についた手がキュウッと小さな拳を作る様も、正座した膝が固く閉じてお尻が細かく震え出す姿も、全部が全部、可愛すぎる。
「マン拓よ。この仔のアソコを写しとったモノよ」
先生は少しイライラしながら、面倒臭そうに言った。自分のクラスから仔犬が出たことに、腹を立てているのかもしれない。僕の手に鎖を押しつけ、美雪のお尻を軽く蹴って、早く連れて帰りなさい、と冷ややかに命令する。
「犬じゃない……犬じゃないの、本当よ……」
グジュグジュと鼻を啜り上げつつ、美雪が呻く。でも、僕は聞いてやらなかった。仔犬になった美雪は佳弱く可憐で愛らしくて、こっちのほうが断然イイ。
「わがまま言うなよ。ほら、首を出せ」
唸るように言うと、美雪はビクッと肩を竦めた。紙を丸めるようにクシャクシャッと歪む顔。大粒の涙がポロポロとこぼれ落ち、震える唇からは湿った嗚咽が溢れ出す。
それでも、仔犬は仔犬だった。
僕がムッと睨みつけると、ブルブル震えながらも素直に四つん這いになり、首を差し出してくる。栗色の髪がさらりと揺れて左右に分かれ、細いうなじが露わになった。透き通る柔肌を飾る、紅い首輪。ドキドキしながら鎖を近づけ、金具にフックをかける。
「捨てたり逃がしたりしないでね。生き物だから、責任を持って飼うのよ」
ツンケンしていた先生は、肩の荷が下りたとばかりに愛想よくなった。僕の背を押さんばかりにして追い出すと、ぴしゃり、と扉を閉める。失礼なヒトだなあ、とは思わなかった。気持ちは全部、足元でブルブル震えている美雪に向かっている。
白く滑らかな背筋、硝子細工のように華奢な肩。お尻はキュッと引き締まり、柔らかな膨らみの狭間で鳶色の肛門がヒクヒク震えている。
「そら、行くぞ!」
鎖をクン! と引っ張ると、首が絞まったのか、美雪がケホケホ咳き込み始めた。恨めしそうな目で見上げてきたので、先生がしていたようにお尻を蹴る。
「キャン!?」
「前を歩けよ。違う、立つんじゃない! お前は仔犬なんだぞ、四つん這いだろ?」
ぷにっとした弾力が心地よく、僕は何度も何度も蹴った。痛くしすぎないよう手加減しているつもりだったのに、だんだん力がこもって、
「やぅっ! きゃっ! やめてお兄ちゃん、やめ……あひっ!」
最後には吹っ飛ぶほど強く蹴ってしまった。ピンと伸びきる鎖。細いうなじを乱暴に引き戻され、ぐぇ、と呻く美雪。土のグラウンドに転がった裸身は砂まみれになり、肩や肘が擦れて血が滲んでくる。乱れた栗色の髪が涙に絡め取られて、真っ赤に染まった頬に妖しい模様を描いた。
「グズグズするなよ! 早く歩け!」
「きゃひっ!」
もう一度、力一杯お尻を蹴り飛ばすと、美雪はようやく素直になった。うう、うう、と呻きつつ、紅く腫れたお尻を掲げ、ノロノロと四つん這いで進み始める。
クィン、クィン、と左右に揺れる小さな桃尻を身ながら、僕は学校を出た。なんだかさっきより、陽射しが眩しい。花も木も、道行く人も色鮮やかで、夢の中を歩いているみたいだ。すれ違うオジサンやオバサンが、美雪に気づいて振り返り、目尻を下げるのも嬉しかった。
「ほら、みんながお前のこと見てるぞ。もっとお尻を振らないか」
鎖を揺すり、白く滑らかな背筋を打つ。ビクッとした美雪は、肩を窄め太腿を摺り合わせて、小さく丸まりながらノロノロ進む。
「違うだろ? 顔とお尻をあげるんだ。背を反らせ! ……そう、そうだ。その格好だ。やればできるじゃないか」
お尻を蹴飛ばし、鎖で背中を叩いてやって、美雪はようやく仔犬らしくなった。涙と鼻水でぐじゅぐじゅになった顔をあげ、肛門が仰向くほどお尻を掲げて、一生懸命四つん這い。相変わらずノロノロとしか進まないけど、それは怒らないことにした。
うしろからついていく僕の目には、擦れ合う太腿のつけ根でむにゅ、むにゅ、と歪むアソコがよく見える。朱肉の朱が薄く残った肉畝は、ナイフでつけたような筋からトロリ、トロリと蜜の滴を垂らしていた。
(痛いコトされて、気持ちよくなってるんだ……なんだ、立派な仔犬じゃないか)
自分のことはよく分からないと言うけど、本当らしい。美雪は違う違うと言っていたけど、こんな風に濡らすならやっぱり犬だ。
だったら、遠慮は要らない。
「そら、フラフラするな! まっすぐ歩け!」
足元でくねる背に向けて、僕は何度も何度も鎖を打ちつけた。
二:
父さんと母さんは、美雪を飼うことに反対した。理由は簡単、変態なんか家に置いておけないってことだ。美雪はショックを受けたみたいだけど、僕はなんにも感じなかった。お前はもう、ここの家の子じゃないんだよ。汚らわしい変態なんだよ。
けど、僕はどうしても美雪を手元に置いておきたかった。捨て犬になれば知らないオジサンに拾われて滅茶苦茶され、ボロ雑巾みたいにされて死んでしまうのがオチだし、そうでなければ保健所に連れて行かれて薬殺だ。可愛い妹を、そんな目に遭わせたくない。
それに、お尻を蹴飛ばしたときの、あの感覚。サッカーボールより重くて柔らかくて、芯に骨の硬さがある。巧くヒットすると美雪が「きゃひん!」と鳴いて、大袈裟に転げ回るのも面白い。
どうしても飼いたいんだ、飼っていいでしょ、と久々に使う駄々っ子モードでおねだりすると、渋々ながら折れてくれた。共働きでほとんど家にいないうしろめたさがあるのか、ふたりは子供に甘いのだ。
「ただし、条件がある。躾も散歩も餌やりも、全部お前がするんだぞ」
「うん、分かった!」
もちろん、ふたつ返事だ。
よく分からないけれど、美雪もホッとしたらしい。すっかり仔犬らしくなった顔で僕の脚に擦り寄り、クゥン、と鳴く。
「家の中で飼うの? 母さんは反対よ、お部屋が汚れるでしょう?」
「大丈夫、美雪は賢い仔だから、お漏らしなんてしないよな?」
「うん……じゃなくて、ワン!」
こうして僕は、裸の妹を鎖で繋いで飼うことになった。
最初に準備したのは、砂箱だった。浅い木箱をベランダに置き、新聞紙を敷いて、そこに砂を敷き詰める。美雪用のトイレだ。
「ほら、やってみろ」
白い背中を押してベランダに追いやると、美雪はまた、ホオズキのように顔を赤らめてポロポロと泣いた。僕の部屋は表通りに面していて、ベランダに出ればたくさんのヒトに見られてしまう。
「や、やだよ、お兄ちゃん! お願い、トイレでさせて!」
「なに言ってんだ、ソレがお前のトイレだろ?」
冷たく突き放すと、美雪はビクッと首を竦めた。自分の妹ながら、なんて物覚えの悪い犬なんだろう。家にあげることすら嫌われる汚い仔犬が、人間用のトイレを使えるわけがないじゃないか。いままでは特別。犬用のトイレがなかったから、仕方なく使わせてやっていたんだぞ。
そう言って頭を叩くと、おバカな美雪もようやく理解したらしい。ぐじゅぐじゅと鼻を啜り上げつつ砂箱を跨ぎ、小さなお尻をグッと下げて??。
ちょろろ、ちょろろろろ。
桜色の割れ目から、薄く色づいたオシッコが噴き出してきた。いつから我慢していたのか、砂を蹴散らすほどの奔流が延々と続く。
「あら? あれ、美雪ちゃんじゃない?」
「仔犬だったの? やぁねえ」
買い物籠を提げたオバサンが足を止め、啜り泣きながらオシッコする美雪を指差して笑う。近所では「よくできたお嬢さん」で通っていた美雪がこんな風にバカにされているのを見ると、僕はなんだかスッとした。
「お兄ちゃぁん……」
「ん? 終わったのか? じゃあ、拭いてやるから尻を出せ」
早く家の中へ戻りたかったのか、美雪はいそいそと向きを変え、お尻を突き出してきた。
(う……っ!)
滴をつけた幼い割れ目に、ドキッとしてしまう。ティッシュを巻いた指先が、震えてしまった。生唾を呑み込みつつ、桜色に輝く美雪のアソコへ??ぷにゅ。
「あンっ!」
ヘンな声を出した美雪が、ビクッと身体を竦めた。気持ちよかったんだろうか。反応を気にしつつ、僕は慎重に指を動かす。
ぷにゅ、ぷにゅ、ぷにゅ。マシュマロのような柔肉。割れ目の奥はほんのり温かく、指を挿し込むと柔らかななにかに触れた。美雪が首を竦め、細い肩を震わせる。指先を沈めて中を抉るように拭うと、こらえきれなくなったようにキュウン、と鳴いた。
「や、やめて、お兄、ちゃ、んぅぅ……」
「なんだよ、感じてるのか?」
訊くと、小さな頭がフルフルと振られた。あんまり一生懸命首を振るから、感じてるんだと分かってしまう。
「中まで拭かないと汚いだろ? ほら、股を広げろよ」
「やぅっ!? や、やぁっ!」
耳の先まで真っ赤になった美雪が、細い手足を振り回して暴れた。自分が仔犬だと言うことを忘れているのか、僕が声を張り上げても聞こうとはしない。
だから僕は、次にお仕置き道具を揃えることにした。
貯めに貯めたお小遣いやお年玉を握り締め、駅前のペットショップへ。
いままで興味がなかったから気づかなかったけれど、お店には可愛い仔犬がたくさんいた。ショーウィンドウの中にはセーラー服を上だけ着た女の仔がいて、道行く人に向けて脚を開き、紅く潤んだ肉アケビをクチュクチュヌチョヌチョ弄り回している。見られていると昂奮するのか、頬を赤らめ涙を流し、あふあふ喘ぎながらひとり遊びに耽っていた。
白い指が泳ぎ回る緋色の潤みも綺麗だけれど、僕の目が引き寄せられたのはその下、太いアナルプラグを咥え込んだウンチの孔。美雪のソコは鳶色に染まり、見るからに硬そうにキュッと窄んでいたけど、この仔は全然違う。白くピカピカ輝いて、黒いシリコンゴムの玩具をしっかり呑み込んでいる。
お尻の下には、艶々輝く黒色の尻尾が扇状に広がっていた。プラグの抓みに吊された房だ。可愛いだろうなあ??いやらしい顔でオナニーしているこの仔が、この長い尻尾を揺らしてキビキビ這い回っている姿を想像すると、どうしようもなく顔が弛んでしまう。
美雪と一緒にこの仔も飼えたら……なんてヘラヘラしていた僕を正気に引き戻したのは、値札だった。一、十、百……ゼロを数えただけで卒倒してしまいそう。お小遣いでどうにかなる値じゃない。
(しょうがない、美雪で我慢するか……)
ガックリ肩を落してお店の中へ入っていくと、どこから見ていたのか、可愛い女の子がスッと寄ってきた。セーラー服にエプロンをかけて、ふっくら盛り上がった胸には小さな名札。バイトの女の子らしい。
「なにをお探しですか?」
同じくらいの年頃の僕にも丁寧な口調で話しかけてきたその子は、
「あ、あれ?」
ショーウィンドウにいた仔犬とそっくりだった。振り返ってみると、さっきの仔はやっぱり陳列棚の中にいて、外に開いた股を夢中で弄っている。
「アレは、私の姉です。私たち、双子なんです」
クスクス笑ったバイトの女の子が、種明かしをしてくれた。いやらしいことを妄想しかけていた僕は、バツの悪さに頭を掻きつつ、顔を元に戻す。
「あ、あの」
声がみっともなく裏返ってしまったのは、女の子の悪戯に引っかかって格好悪いと思っていたから。喉が渇いて引きつるのも、顔がカァッと熱くなるのも、双子の女の子にからかわれたせい??ドキドキする胸を懸命に抑え込んで、僕はどうにか用件を告げた。
「僕の妹も犬になって、美雪って言うんだけど、君よりずっと小さくて、頭が悪くてどうしようもなくて……」
ああ、なに言ってるんだろう。
「今日、ようやくベランダの砂箱でオシッコさせたんだ。でも全然言うこと聞かなくて、近所のオバサンたちにも笑われて」
「初めての仔犬ですか?」
「う、うん、そうなんだ。だからなにが必要なのかも分からなくて……」
可愛らしく小首を傾げた女の子は、長い黒髪をさらりと揺らして「こちらです」と店の奥へ歩き始めた。にこやかな、感じのいい笑顔はずっと変わらない。ドギマギして舞い上がってヘンなことを口走っている僕とは、大違いだ。
(ああ、恥ずかしい……!)
逃げ出したい気分になりながらも、僕はなぜか、磁石に吸い寄せられる砂鉄のように、サラサラ揺れる黒髪のあとをついて行った。
三:
「そら美雪、笑えよ。写真を撮ってやるんだから、こっち向け」
ベッドの上でブルブル震えている妹に、僕はイライラしながら命じた。お店で遇った女の子??如月ちゃんに、美雪の写真を送ってあげると約束したのだ。
なのに美雪は真っ赤になって泣きじゃくり、イヤイヤと首を振る。
「やうぇうぇ、おうぇいりゃぁん……」
プラスチック製のボールギャグを咥えた口から涎をダラダラ垂らし、うしろ手に縛られた肩を小さく丸めて横を向いて、太腿をギュッと閉じて??睦月ちゃん(如月ちゃんのお姉さん、つまりショーウィンドウでオナニーしていた女の子)とは全然違う。
「ワガママ言うな! お前は僕のペットなんだぞ!」
お店で買ってきた乗馬鞭を振り上げて、美雪のお尻を叩く。
ピシィッ!
「きゃひぃぃッ!」
しなやかな鞭が小さな桃尻に紅い蚯蚓腫れを刻むと、美雪は甲高い悲鳴を張り上げてゴロゴロ転げ回った。あんまり激しく悶えるから、ベッドから落ちてしまった。
(いいなあ、この鞭)
如月ちゃんは初心者用の鞭だと言っていたけれど、これで充分。音もいいししなりもいいし、なにより美雪の反応が面白い。
いい子だったな、如月ちゃん。
見た目も可愛いし、頭もいい。
性格だって抜群だ。僕がなにも言わなくても、予算が少ないことを察知して、最低限必要な道具と安価で面白い玩具を揃えてくれた。バイブやローター、ローションにロープ、猿轡や手枷足枷、鞭やパドル??すっからかんになってしまったけど、まあいいや。財布が軽くなった分、美雪で遊んで元を取ればいい。
「せっかく玩具を買ってきてやったのに、なんだ、その態度は」
低い声で脅しながら立ち上がると、手を使えない美雪は、必死に身体を揺すりながら膝で床を蹴り、掲げたお尻を激しく左右に振って部屋の中を逃げ回った。狭い部屋だし、ノロノロとしか動けないから、追いつくのは容易い。
「コラ! どこへ行く気だ?」
ヒュンヒュンと鞭をしならせ追い回すと、美雪は必死に這い回る。如月ちゃんによれば、これが四つん這いの訓練になるそうだ。
「鞭はきついから、あんまり使っちゃダメよ。音を鳴らすだけで仔犬は怯えるから、そうやって使うの」
肩が触れ合うほど傍に寄って親切に説明してくれた如月ちゃん。目を閉じれば、にこやかに微笑む桜色の横顔がアリアリと浮かんでくる。長い黒髪はシャンプーのいい香りがしていた。レジでお金を払うとき、僕の手を下からソッと支えてくれた白い指。ひんやりとした感触が、いまでも手の甲にしっかりと残っている。
(ああ、いいなあ……って、あっ!?)
僕が想い出に浸っている間に、バタバタ這い回っていた美雪が足元を擦り抜け、扉へ向かっていた。手を使えないから、ドアに胸を押しつけて伸び上がり、ノブをどうにか回そうと一生懸命頬を擦りつける。
「バカだなあ美雪。なんのためにお前を縛って、ギャグまで噛ませたと思ってるんだ?」
無防備な背に向けて鞭を振り上げ??ピシッ!
「きゃひぁァッ!」
弓なりに反っくり返った美雪はビクビク痙攣しながら、仰向けに転がった。オーバーなヤツだ。鞭の軌跡の途中に黒革の手枷があったから、そんなに痛いはずがないだろう。
「ったく、お兄ちゃんの言うことが聞けないのか? 悪い仔だ、お仕置きだぞ」
如月ちゃんから習ったこと、その二。仔犬を叱るときは、なにがいけなかったのかをしっかり告げること。
「そうでないとビクビク怯えるだけの、頭の悪い仔になってしまうから。きついお仕置きをするときは、どうしてきつくするのかをちゃんと教えてあげてね」
なんて優しい子なんだろう。見たこともない美雪のことを心配して、そこまで親切に教えてくれるなんて??。
(お姉さんがいい仔だと、妹もいい子になるのかなあ)
思いかけ、慌てて首を振る。その線で行くと、美雪がバカなのは僕がバカだからってことになってしまう。違う違う、そうじゃない。如月ちゃんと睦月ちゃんが同じなわけないじゃないか。睦月ちゃんは見られて感じる変態なんだぞ。お淑やかな如月ちゃんとは全然違う。
「ああもう、面倒臭いなあ!」
「うぇあっ!? や、やぇ、やぇぇえっ!」
小さな美雪を抱き上げ、ベッドの上に投げ捨てた。ばたつく脚を掴んで無理矢理左右に広げ、脇に抱え込んで腰を寄せる。
「や……やら、やらやら、やふぇふぇ、おうぇえりゃぁんッ!」
なにをされるのか、頭の悪い美雪でもすぐにピンと来たらしい。細い身体を激しくくねらせ、白い脚をバタバタさせて、必死の抵抗。恐怖に蒼褪めた泣き顔が、如月ちゃんとは別の意味で可愛らしくて、僕のオチンチンがギンギンになる。
「お前が悪いんだぞ、言うこと聞かないから!」
涙でグジュグジュになったほっぺたを、パンパンパン、と平手打ち。ヒッと息を呑んだ美雪は、真ん丸に開いた目で僕の顔を見上げ、うぅ、と嗚咽を呑み込む。
(か、可愛い……ッ!)
股間がギチギチいきり勃った。もうダメだ、我慢できない。ベルトを外すのももどかしく、痛いほど硬くなったオチンチンを抓み出して妹のアソコへ??。
「やっ!? やらやぇ……」
パン! パンパン!
再び漏れかけた悲鳴を往復ビンタで封じ込め、僕はオチンチンの先を美雪の割れ目に押しつけた。赤々と輝く亀頭が桜色の柔肉を押し分け、ぬちゅ!
(うわっ!? な、なんだ、コレ!?)
感じやすい尖端が、熱くてヌルヌルしたものに包まれた。ビビッと走る電気。限界だと思っていた怒張がさらに膨れ、ミチミチ、ギチギチ、と軋み始める。
「い、挿入るぞ。美雪が悪いんだからな、僕の言うことを聞かないから……」
動き出しそうになる腰を懸命にこらえ、青筋を立てた肉棒を握り締めた。蛇の頭のような膨らみを温かなねちょねちょの中に挿し込み、ビンビン感じる尖端で突き入れるべき孔を探す。
にちゃ……くちゅ……。
ポウッと赤らんだ肉畝の中で、湿った音がした。茹だったように熱い粘膜が亀頭に吸いつき、熱いぬめりを塗りつけてくる。
(うぅ、くそぉ……出ちゃい、そうだ……)
まだ先ッチョも入っていないのに。手の中でオチンチンがギリギリ疼く。心臓は破裂しそうに乱れ打ち、耳の奥には大きな銅鑼の音が響いている。女の子のココが、こんなに気持ちいいモノだったなんて……ずっと一緒に暮らしていた妹のココに、こんないいモノがあったなんて??。
くぽ。
孔があると思っていた場所より少し下で、切っ先がなにかにはまり込んだ。尖端を咥え込む肉のリング。ココなのか、と思って美雪の顔へ目をやると、
「ひぅぅ、ひぅぅ……」
両目をこぼさんばかりに見開いて、プルプルと首を左右に振っていた。
(ここか)
確信を得て、グッと体重をかける。温かなヌルヌルに潜り込んでいく亀頭。
「ひ、ひぁああっ!? やぇ、やぇやぇ、やらぁあっ!」
ギャグを噛んだ口から涎を飛ばし、しばらく大人しくしていた美雪が狂ったように暴れ始めた。大人しくしろ、と頬を叩いても、必死に藻掻き続ける。
「じ、じっとしてろって……いま、すぐ……もう、ちょっと……」
グリ、グリ、グリ。
暴れる脚を脇に抱え込み、ゆっくりと腰を進めていった。初めて男を受け容れる妹の肉孔が、僕のオチンチンをキリキリ締め上げる。
でも、構ってなんかいられない。
美雪の中はとても熱くてヌルヌルしていて、締めつけてくる肉膜も気持ちいい。もう止まれない。もう我慢できない。
「お、お、お前が、悪いんだからなっ!」
ズ、ズズ……ズ、ズンッ!
狭い膣口をこじ開け、一気に奥まで。
「きぁひぃいっ!」
一際高い悲鳴をあげた美雪が、薄い胸を反らして捻れた。藻掻きが止まり、柔らかな太腿で僕の腰を挟んでギュウッと拘束。涙に濡れた顔が苦痛に歪み、プラスチックのボールに白い歯が喰い込む。
(うわ、な、なんだコレっ!?)
トロトロのヌルヌルがオチンチンに絡みつき、ギュウッと締めつけてきた。中には細かな襞が立っていて、ビンビン響く亀頭をにゅちにゅち撫で回し、カリ首を舐めて、肉棹をくすぐる。煮えているように熱い。熔けてしまいそう。
「くひ、ひ、ひぅぅ……」
ものすごく痛いのか、泣き顔を歪めた美雪はヒィヒィと呻きながら身体を捻っていた。蒼褪めた頬はヒクヒクと引きつり、小さな鼻から流れ出た鼻水が涎と混じって耳の下へ垂れていく。
なんて可哀想な泣き顔だろう。
如月ちゃんと話していたときとは違う種類のドキドキ。
もっともっと虐めたくなる。もっともっと泣かせたくなる。
「よ、よし、いい顔だ……」
しまった、処女を奪うところを動画で撮っておけばよかった??思ってみても始まらない。慌てて携帯を掴んだ僕は、震える指でボタンを操作し、メニュー画面を開く。カメラ、動画、録画??ああ、まどろっこしい!
小さな液晶画面いっぱいに、美雪の泣き顔が映った。その瞬間、僕の腰が弾けたように動き出す。
「やひっ!? ひぃ、ひき、きひぃいぃぃっ!」
グポグポグポッと突きまくると、それまでジッとしていた美雪が突然、狂ったように悶え始めた。画面の中に収まってくれない。でも、僕も構っていられない。
熱くグチュグチュに潤んだ妹の肉膜が、ギンギンにいきり勃ったオチンチンを激しく愛撫する。細かなヒダヒダが淫茎を舐め回し、カリ首に絡みつき、狭い膣口が根元をキリキリ締め上げてくる。
大きな口に咥え込まれ、じゅぱ! じゅぱ! としゃぶり立てられているような感覚。締めつけはきつく、喰いちぎられてしまいそうだ。
妹の膣粘膜に吸い立てられたオチンチンが、カァッと燃え上がった。ペニスのつけ根に沸騰した溶岩が渦巻き、こらえがたい疼きが尿道を迫り上がって??。
びゅく! びゅくくッ!
こらえきれず果ててしまった。
愕然とする妹の中へ、どぴゅどぴゅ、ビュクビュク、と??。
「へ、へへ……ちょっと予定が狂っちゃったけど、まあいいや」
コレが妹の美雪です。言われた通り、処女を奪ってみました。いつか睦月ちゃんみたいな賢い仔になるといいな。
ビク、ビク、と痙攣する妹を深々とねじ込んだオチンチンで感じつつ、撮り立てほやほやの動画を如月ちゃんに送信した。
四:
それからというもの、僕は毎日のようにペットショップへ行った。仔犬というのはずいぶんお金がかかる。ドッグフード、餌鉢、散歩用の引き綱、肛門拡張用のプラグセット。髪飾りや乳首ピアスなどのオシャレ用品。シャンプーは髪用と身体用とアソコ用の三種類があって、しかもいろんな香料のモノがあるから、ちょっと財布に痛かった。
もちろん、僕のお小遣いですべてを一度に揃えるコトなんてできない。だから美雪を使って、ささやかな商売を始めた。
「へえ、コレがお前の妹か。可愛いなあ」
「妹じゃないよ、仔犬だよ」
学校の友達を呼んで、美雪を犯させたのだ。本番アリはちょっと高め、スマタだけなら安め。フェラチオもメニューに入れたけど、美雪がヘタクソだから評判は悪かった。お仕置きは別料金で、これにも平手打ち、スリッパ、パドル、鞭、とランク分けした。
「はは! いい声で鳴くなあ!」
美雪の悲鳴は好評で、最初はお試し気分で平手打ちしていたヤツも、二回目からは財布の紐を弛めて高いコースを選んでくれる。おかげで僕は、毎日如月ちゃんと話すことができたし、なにも買わないで帰ってくるような恥ずかしいこともしないで済んだ。
??で。
「今日は如月ちゃんとデートだぞ。嬉しいか、美雪?」
四つん這いになった美雪のうしろに座り、高く掲げられたお尻をムニュムニュと揉んでやりながら話しかける。すっかり柔らかくなったウンチの孔は二本の親指を簡単に呑み込み、グッと左右に開くと、素直に口を開いた。
腸液にぬめって紅く輝く肉孔が、ずっと奥まで見える。流れ込む冷たい空気がくすぐったいのか、滑らかな粘膜壁はゆるゆる、ヌラヌラといやらしく波打っていた。
「クゥン……」
尻を突き出した美雪は、床に胸を擦りつけながら身体をプルプル震わせる。首をねじ曲げ、細い肩越しに僕を見返す横顔は、ほんのりと赤らみ気持ちよさそうに弛みきって、すっかり仔犬らしい表情。
「そうだ、睦月ちゃんも連れてくるって行っていたぞ。公園でWデートだ。ああ、ドキドキするなあ」
オナニー大好きの睦月ちゃんと美雪は、初対面ではない。長く伸びた髪を切ってもらうため、一度ペットショップに連れて行ったからだ。よくできた睦月ちゃんは、怯える美雪を背後から抱き締め、上手なオナニーの仕方を教えてくれた。以来、美雪の感度は毎日高まり、シジミのようだったアソコも立派な赤貝になっていた。
「睦月ちゃんは好きか、美雪?」
訊きながら、すっかり解れたお尻の孔にアナルプラグを挿し込む。ウズラの卵くらいのボールを連ねた、初心者用のプラグだ。小さな膨らみをひとつずつ押し込んでいくと、
「んふ! あン、く、うぅン……!」
美雪は気持ちよさそうに呻いた。最初はあんなにいやがっていたのに、いまではもう自分からお尻を振っておねだりするくらい。最後までねじ込み、直腸粘膜がしっかり絡みつくよう軽く捻れば、
「はふぅン!」
栗色の髪を揺らして伸び上がる。
「ようし、いい仔だ。尻尾もつけてやるぞ」
美雪の髪で作った房を、プラグの抓みに装着。よし、とお尻を叩いてやると、美雪は嬉しそうに飛び起きて尻を左右に振り始めた。尻尾が揺れるとプラグがグリングリンと動き、腹の中を掻き回されて、それが気持ちいいらしい。
「くぅん、くぅぅん」
四つん這いのまま膝をあげて爪先立ちになり、玩具を咥えて伸びきった肛門が仰向くほどお尻を掲げて、ぐぃんぐぃんぐぃん。美雪の尻尾は睦月ちゃんのほど長くないけれど、綺麗な栗色で細くしなやかで、サラサラ揺れて可愛らしかった。しかも愉しそうに振り回されるから、見ているこっちもなんだか嬉しくなってしまう。
「よしよし、お外へ行こうな」
「わんわん!」
リードを見せると、美雪はピョン! と飛び上がって振り向いた。いそいそと首を差し伸べ、首輪を見せる。
基本的に痛くされるのが好きな美雪だが、見られることも嫌いではない。友達がたくさんいる学校の前でウンチをさせたときなど、ブルブル震えてビクビク悶えて、触ってないのにイッてしまったくらいだ。
あれ以来、散歩途中で電柱に出会うと、オシッコが出なくても片脚をあげる。通りかかるヒトが振り返って「可愛いワンちゃんだね」などと言おうものなら、オシッコじゃない液体がブシュシュッと吹いてしまう。
なんだかもう、すっかり立派な仔犬だった。犯そうとしただけでヒィヒィ泣き叫んでいたころが懐かしく思える。
「よし、行こうか」
金具をかけて立ち上がると、美雪は尻尾をフリフリ、僕の前を這い始めた。膝を地面に着けない、犬這いだ。高く掲げられた腰が一歩ごと不安定に揺れるが、器用に身体をくねらせてバランスを立て直す。
前のめりになった苦しい姿勢だろうに、美雪は散歩の間中けっしてお尻を降ろさない。しかも僕が引っ張られるほど、キビキビと這う。
散歩のときは一応鞭を提げていて、ときどきお尻をペチンと叩くけど、それはお仕置きじゃない。いいぞ美雪、その調子だ??打擲の軽さに込められた気持ちを理解しているのか、美雪は叩かれるたび嬉しそうに「きゃひン!」と鳴く。
顔見知りのオジサンやオバサンに冷やかされながら公園へ。
「あ、タケル! こっちこっち!」
睦月ちゃんを連れた如月ちゃんはもう待っていて、小さな子のようにピョンピョン跳びはね、腕を大きく振って、こっちが恥ずかしくなるくらいの大声で僕を呼んだ。着ているのは、お姉さんとお揃いのセーラー服。お嬢様学校に通っているらしく、学外でも制服を着ていないといけないらしい。
「ごめん、待った?」
「ううん、いま来たところ」
はにかんだ笑みを浮かべて挨拶を交わす僕らの足元では、二匹の仔犬が頬を摺り合わせ、互いのアソコをクンクン嗅ぎ合っている。
「一度会っただけなのに、ずいぶんと仲良しさんね」
美雪と睦月ちゃんの相性がいいことを、如月ちゃんは喜んでくれた。僕も嬉しい。
自然に手を繋いだ僕らは、じゃれ合う仔犬たちの背を見下ろしながら近くのベンチへ向かった。
絡みついてくる如月ちゃんの細指はしっとりとして、ギュッと力を込めると、ギュッと握り返してくれる。触れ合う腕が気持ちいい。美雪とエッチしているときのようなねっとりした快感ではなくて、もっと爽やかな、柑橘系の香りがする気持ちよさ。
「あのね、今日は大切なお話があるの」
ベンチに座ってすぐ、如月ちゃんは僕の身体にしなだれかかってきた。ふわり、と漂うシャンプーの香りが、鼻にくすぐったい。下からキラキラした瞳で見つめられると、心臓が止まってしまいそうだ。
「う、うん、なに?」
「えへへ、なんだと思う?」
悪戯っぽく笑った如月ちゃんは、スカートのポケットから小さく折り畳まれた紙切れを取り出した。
(え……っ!?)
見覚えがある。
なのに、思い出せない。
後頭部をガツンと殴られたみたいに、頭がグラングランと揺れていた。
「じゃじゃーん。仔犬証明書よ!」
そう、確かそんなような名前の紙だ。小難しい文面の下には、紅く大きなキスマーク。これは、ええっと、これは……。
「ほら見て。これ、私のマン択。きゃっ! 恥ずかしい!」
パァッと赤らむ頬を両手で隠し、幼子のようにイヤイヤと首を振る如月ちゃん。長い黒髪がサラサラと揺れて、とても綺麗だ……じゃなくって。
「ど、どうして? だって……え? どうして!?」
「私ね、ずっと仔犬になりたかったの! お姉ちゃんみたいに毎日毎日オナニーして、みんなに虐められたかったのよ」
うっとりとした目が、僕の瞳を覗き込んでくる。
(あ……)
はしゃいだ表情の中に、不安が揺れていた。僕に拒否されるのではないか、という不安。仔犬になったら嫌われるんじゃないかという、ぼんやりした恐怖。ハイテンションな振る舞いは、怯える心の裏返し。自分を励まし、勢いをつけるために、無邪気なフリを一生懸命演じているのだ。
幻だろうか。
いや、そんなことはない。
スッと怯えた表情になった如月ちゃんが、僕の手を胸に引き寄せながら言う。
「それでね、タケルみたいに優しい御主人様に飼ってもらうの。お姉ちゃんと一緒に……それが、小さいころからの夢だったの」
見たこともない、泣き出しそうな顔。
掌に感じる柔らかな膨らみは、ドクンドクンと激しく鼓動していた。
「私を飼って、タケル……お願い。アナタに飼って欲しいの」
「う、うん……分かった」
操り人形のようにカクカク頷く僕を、もうひとりの僕が見ていた。なんか違う、なにかおかしい。気をつけろ、タケル。ヘンだぞ、おかしいぞ??でも。
「ホント? じゃあ、首輪を巻いて!」
掌に紅革の首輪を押しつけられ、白くて細いうなじが目の前に差し伸べられると、そんな疑問なんか宇宙の果てまで吹き飛んでしまった。
如月ちゃんを、飼う。
この瑞々しい柔肌を、このいい匂いのする髪を、プニプニのポヨポヨのオッパイを、桃の実のようなお尻を??。
しかも、おまけつき。
足元では、美雪と並んでお行儀よくお座りしたもうひとり??いや、もう一匹の如月ちゃんが、黒目がちの瞳を不安そうに潤ませ、幼い仕草で小首を傾げて僕を見上げている。
(む、睦月、ちゃんも……!?)
急に胸がバクバクし始めた。なんだろう、どうしてだろう、こんなに嬉しいことが立て続けに起きて、いいのだろうか。夢なら覚めてくれるな、というか、覚ましてなるものか。
震える指で抓んだ首輪を、ぎこちない手つきで如月ちゃんの首に巻く。伸びたベロを金具に通すのを二度三度と失敗し、汗ばんだ掌を太腿でゴシゴシ拭いて……かちり。
仕上げの南京錠を金具にかけると、ドッと汗が噴き出した。大仕事を終えてベンチにクタクタッとなると、如月ちゃんは踊り出さんばかりにパッと立ち上がる。
「え? あ……な、なにを……!?」
「だって私、もう仔犬だもの。こんなもの穿いてちゃ、おかしいでしょ?」
満開の桜のように頬を赤らめた如月ちゃんが、いそいそとスカートを降ろした。現われたのは白くて丸いお尻、瑞々しく輝く伸びやかな太腿、若鮎のように優美な、スラリとした脛。しかも??。
「の、の、の……!?」
「下着はずっと穿いていなかったの。スースーして気持ちいいし、だれかに見られたらどうしようってドキドキするでしょう?」
はにかんだ笑みを浮かべた如月ちゃんは、脱いだスカートを綺麗に畳んで僕の膝に載せると、形よいお尻を地面に降ろした。僕に見えるように脚を大きく広げ、ふわふわの和毛が茂る恥丘に白い手を被せて、
「うぅ、ドキドキする! 見て、タケル! 私、こんなになっちゃってるのよ!」
自らの細指で恥ずかしい割れ目を掻き開いた。
エピローグ:
美味い話には裏がある。
そのことを、僕は身を持って実感した。
如月ちゃんがずっと犬になりたかったというのは本当で、一足先に仔犬になったお姉さんに憧れていたのも本当だった。僕に飼われたいというのもウソではなく、
んちゅ……んちゅんちゅんちゅ!
ちゅぱちゅぱ! ぷちゅぅぅ!
れろれろ、ちゅちゅちゅぅ!
僕の脚の間には三匹の仔犬がお座りし、うっとりしながらオチンチンにしゃぶりついている。右に如月、左に睦月。同じ顔をした美少女犬が、青筋を立てて怒張した肉棒に紅い唇を押しつけちゅぱちゅぱ吸い立て、タマタマを咥えて舐めまくっている。
二匹の間で窮屈そうに肩を窄め、亀頭をパクッと咥えてむちゅむちゅあむあむ喰んでいるのは、妹の美雪。綺麗な二匹に負けまいとしきりに舌を使い、喉の奥まで導き入れて、ぐぽぐぽじゅちゅじゅちゅと熱烈なフェラ。
「も、もうダメ……これが、最後、だよ!」
びゅるる、るる、るる……。
噴き出す粘液に、勢いがなかった。白い濁りも薄く、ほとんど透明。朝昼晩、一匹につき三回ずつ、3×3×3だから、ええっと……もういい、回数なんて関係ない。
「やぁん、タケルの意地悪ぅ! 自分の妹ばっかり依怙贔屓して、ずるいぃぃン!」
僕の首にしがみつき、すっかり大きくなったオッパイをムニュムニュ押しつけて、如月がおねだりしてくる。いや、睦月だろうか。もうどっちがどっちなんだか……。
淫乱なお姉さんと違い、控え目でお淑やかな妹さんだなあ、と思っていたのは、完全な誤解だった。最初から、ヒトが好さそうな僕に目をつけ、入念に罠を張っていたのだ。
どんな罠かって?
決まってる。
双子売り込み大作戦。
可愛くていやらしい姉妹だけでなく、ペットショップのオーナーまでグルになって、僕をはめたんだ。
仔犬というのはとにかく金がかかる。購入費だけでなく、エサ代、用具代は仔犬たちが生き続けている間ずっと続く。
仔犬オーナーには大きな負担でも、ショップにとっては大のお得意様。特別優待割引をしてくれるからあの店で買い続けているけれど、というか、あそこで買わないととてもじゃないがやっていけない。常連客を得ようと手ぐすね引いて待っていたあの店に、フラフラ入り込んでしまったのが運の尽きだった。
かといって、いまさらもう、捨てられない。
「お兄ちゃぁん」
美雪はおちんちんに頬摺りして甘えてくるし、
「タケルぅ……」「御主人様ぁ」
如月と睦月は柔らかなオッパイで僕を誘い、サラサラ揺れる髪で惹きつける。
このプニプニ、この温かさ??いい匂いのする柔肌、嬉しそうに振りまくられるお尻、叩くと「きゃひん」と鳴く可愛い声。
いまさらもう、捨てられない。離れられない。
「如月ちゃん、ずるい!」「美雪ちゃんはもういいでしょ!」「やぁん、私もするぅ!」
鼻先で押し合いへし合いせめぎ合うみっつのお尻。ウンチの孔もエッチな場所も、甘酸っぱい香りのするネチョネチョでいやらしく潤み、いやもうなんというか、もう……。
天国のような地獄。地獄のような天国か。
「しょうがないなあ……」
三匹の可愛い仔犬に揉みくちゃにされて、僕はとても幸せだった。