『犬のお出迎え』

ご主人様の 汚物奴隷 (女性)


ある時、ご主人様の前でだけ犬になる女犬になってしまいました。
ただし犬になると言っても、言葉と想像力を失う以外、肉体にはなんの変化もありません。

ご主人様はそれ以来、わたしをいい犬に仕立てるために躾けを施すようになりました。
わたしは女犬です。
ご主人様の躾は理屈ではなく体で覚えます。

例えば、ご主人様が部屋に帰られた際のお出迎えについて。

始めにご主人様はこう言いました。
「私が帰るときはこう出迎えろ。服は着たままでいい。四つん這いで頭を床に付け、尻だけを剥き出しにて扉に向けておけ。尻の穴にはイチヂク浣腸を挿しておくように。注入するかどうかはおれの気分次第だ。分かったな」

翌日の夜、ご主人様から電話がありました。
「あと5分で帰るから。分かったな?」
「はい」
電話の意味はすぐに分かりました。けれど、ご主人様を前にするまでわたしはただの女です。ただの女であるわたしに、四つん這いでお尻をさらすなどできるわけがありません。
それでわたしは、せめてもの思いで玄関に正座をして、ご主人様をお迎えすることにしました。

ギィ、と扉が開き、スーツを着たご主人様が姿を現しました。
「お帰りなさいませ、ご主人様」
頭を下げながらそう言ったつもりでしたが、ご主人様を前にした瞬間言葉を失ったわたしは、ただ「クゥ」と犬のような鳴き声をひとつ上げることができただけでした。
「なんだそのザマは。言いつけを守れなかったのか?」
「クゥ、クゥ」
言い訳をしても無駄なことでした。言葉が通じないのですから。
「イチジク浣腸を持ってこい」
靴を脱ぎながら、ご主人様が命じました。
けれど、想像力を失った女犬にはもう、その命令の真意が分かりません。
わたしは四つん這いで(犬になったわたしには、二足歩行より四つん這いのほうが自然です)部屋に戻り、イチジク浣腸を咥えてご主人様の手元に置きました。
「こちらにお尻を向けて」
黙って従うわたし。ご主人様はわたしのスカートを捲り上げ、下着を太腿まで下げて、露わになった穴にイチジク浣腸を挿しました。
その瞬間、ヒヤッと刺激が体に走り、わたしは体を仰け反らせました。
ご主人様が、浣腸を注入されたのです。
「クゥンクゥン」
助けを求めるつもりで必死で頭をご主人様に擦りつけました。一気に下腹部が痛くなり、排泄欲が高まりました。
「ダメだ、頭を床に。尻を突き上げて。そう。そのまま待ってろ」
ご主人様はロープを持って玄関先に戻っていらっしゃいました。
それからわたしの右手首を右足首に、左手首を左足首に括り付けました。
わたしは、頭を上げることも付きだしたお尻を隠すこともできなくなりました。

込み上げる排泄欲。背中を丸め必死に苦痛と闘っていると、ご主人様が顔を覗き込んできます。
「まだだ。我慢できないか?」
「……」
苦痛で声も出せません。それに気を緩めると醜態を曝してしまいそうでした。
「世話の焼ける奴だ」
わたしの苦悶の表情を見かねたのでしょうか。ご主人様はそう言うと、ポケットからピンク色の小さなものを取り出しました。
「なんだか分かるか?」
初めて見る品物でした。下腹部の苦しみに必死に耐え、額に冷や汗を滲ませながら、わたしは首を横に振りました。
「今日からこれがお前のシッポだ。今これで栓をしてやるからな」
ご主人様はそう言うと、新品のそれに唾液を垂らしました。
なにをしようとしているのか、犬のわたしには分かりませんでした。
ただ、その優しい口調から、きっとこの苦しみを和らげてくださるのだろうと期待していました。
ところが……。
「アゥ!」
ご主人様がおもむろに差し入れたシッポは、下腹部の苦しみを一気に頂点に押し上げたのです。
出てしまう! 玄関先で、ご主人様の目の前で……。お許し下さい。体を解放して下さい。トイレに行かせてください!
声を上げて訴えようとしましたが、言葉は伝わりません。
「アァ、アァ…!」
そんな声を上げながら、体をよじらせて涙のたまった目を向けるのが精一杯でした。
ご主人様はわたしの訴えを理解しているのかしていないのか、ただ無表情で、苦しみ悶えるわたしを見下ろしていました。
(助けてはもらえない。)
悟った瞬間、体の緊張が緩みました。シッポが弾けるように外れ、糞が流れ出しました。
脱糞は、惨めな音と激しい異臭を伴いました。
ああ、こんな自分がご主人様の目に映っている。おぞましく、汚らしく、醜い。お尻だけを曝し、太ももを汚物まみれにさせ、悪臭を放っている。
しかしご主人様は、絶望に陥ったわたしの鼻先を糞尿の前に促しました。
「これがお前だ」
あまりに酷い見た目と臭いに、思わず顔を背けると、ご主人様はわたしの髪を掴み、力尽くでそれと向き合わせました。
「五感でよく覚えるんだ。これがお前だ」
ご主人様は厳しい口調で言いました。わたしはただ、その言葉に従うしかありませんでした──。

しばらくして、ご主人様は玄関先に散らかった糞尿を片付け始めました。
玄関を片付けた後は、汚物まみれになったわたしの下半身も清めてくださいました。
終始平伏四つん這いのまま、ただ受け入れるしかない自分。
わたしの胸にはご主人様に対する熱い想いがこみ上げました。
排泄と羞恥の苦しみから解放され、ご主人様に対する敬服と服従の気持ちが溢れたのです。

ご主人様は、急にしおらしくなったわたしの頭を撫で、縄を解きました。
それからわたしの体を起こし、目の高さを揃えてから言いました。
「明日からはちゃんと出迎えられるな?」
わたしは黙って頷きました。

翌日から、わたしは言いつけ通りにご主人様をお出迎えするようになりました。
もちろんキャップを取ったイチジク浣腸もお尻に挿します。
けれど、ご主人様がそれを注入することはほとんどありません。
わたしがいい犬でいれば、ご主人様はわたしに苦痛を強いたりしないのです。
そして浣腸の変わりに、犬らしくシッポを施してくださいます。

こんなふうに人間らしくお話ができるのも、ご主人様が出掛けている間だけ。
ご主人様が帰ってくると、わたしはまた女犬に戻ってしまうのです。
言葉と想像力を失って。

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